※当ブログの趣旨※

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某映画雑誌編集者との酒の席で「映画レビューを書くべき」と勧められ、「チラシの裏で良ければ」と開始した、基本は身内向けの長文ブログ。
決して知識が豊かとは言えないライト映画ファンが中の人です。

・作品を未見の方には、(極力ネタバレせず)劇場に足を運ぶか否かの指針になれば
・鑑賞済みの方には、少しでも作品を振り返る際の余韻の足しになれば

この2点が趣旨であり願いです。定期的にランキングは付けますが、作品ごとの点数付けはしません。
作品によってはDISが多めになります。気分を害されましたらご容赦下さい。
たまーに趣味であるギターや音楽、サッカー観戦録、スノーボードのお話なども登場します。

2012/03/01

W杯アジア3次予選 日本vsウズベキスタン戦 雑感



今回は備忘録として。

■敗因

(1)海外組が移動、直前合流によりコンディション不良
(2)国内組もJリーグ開幕前で仕上り不足
(3)特にチームの心臓である遠藤保仁の低調
(4)交代投入選手が全く試合に入れず

まぁ色々とエクスキューズはあるものの、まず根本として、ウズベキスタン、強い。
思えば南アW杯の最終予選でも同組となり対戦した際も、ホームでは命からがらドローに持ち込んだ展開(先発で起用された香川はほぼ何も出来ず)。アウェーでの対戦は、中村憲剛の見事なアシストに飛び込んだ岡崎慎司が押し込み先制したものの、以後は一方的に圧倒され続け、耐えに耐えて南ア行きチケットを手にした試合でした。

昨日の試合もボランチの位置から縦パスが入ると必ず複数人でチェックに行き、前を向かせずボールを下げさせる。これを(疲労で多少緩む事はあっても)90分徹底していました。サイドはある程度やられても、そこまで精度の高いクロスが供給される事は多くない。だから中には切れ込ませないようにすれば、あとは中央の長身選手(昨日で言えばマイク)をしっかりマークしておけばOK、と。
主力を欠きながらこのクォリティで試合を進められるなら、ウズベクは今や、最終予選で争われるW杯へのチケット枠「4」に間違い無く絡んでくる強豪に成長した事は疑う余地が無いですね。

で、我らが日本はと言えば、パスの出所である遠藤保仁が仕上がっていない為、大きな展開も中々作り出せず。だから一旦中央で香川が下がってボールを受けるのだけど、ウズベクはそこを狙って執拗に絡み取りに来るので上手くいかない。時折、内田篤人や長友佑都の個人技でサイドを崩す事は出来ても、中は抜群の集中力で守り続けるウズベクDF陣に固められてしまっている。

ハーフナー・マイクは恐らく、ペナルティエリアの4~5m幅以上には大きく動かず、中央にしっかり位置取れと指示をされている。もう少し臨機応変に、楔のパスを受けに顔を出したりしても良かったとは思うが、この試合に限っては、シンプルに彼の高さを活かそうとはしなかった試合プランの進め方に問題があった様に思います。

とにかくウズベクは良く日本を研究していたし、プランを完遂するモチベーションも維持出来ていたし、彼らにとっては会心のゲームだった事でしょう。日本にとっては、ほぼ何も出来ず、完敗。毎年この時期の試合はピリっとしないものが多いし、幸いW杯本番までの時間は残されているので、このタイミングでアジア相手に「完敗」を味わえた事をプラスに変換して欲しいですね。


ただ、試合後に放送された某番組の影響か、ネット上ではフラストレーションをぶつけるかの様に議論が盛り上がっておりました。

・アジアの格下相手(北朝鮮、ウズベキスタン)に連敗したのだから、監督の責任問題!これで解任論が出ないのはおかしい!!
・この内容でスタジアムからブーイングが出ないのはおかしい!!“にわか”ばっかりで最近のスタジアムはヌルい!!

目にとまった意見には上記の様なものもありました。当方の意見は昨日Twitterで表明したのでここで改めて書く事はしませんが、特に「解任論」に関してはまだ性急かと。最終予選の立ち上がりにも躓くようなら、大鉈を振るう必要性もあるかもしれませんが。ザッケローニ監督はその経験上、我々が思う以上に自分が置かれている立ち場を理解している筈です。

で、「スタジアム論」に関しては、以前に当方も某所で長文を綴った事があって、色々と思う所もあります。特に古くからスタジアムに足繁く通い続けた来たサポーターからすれば、杓子定規に『バモ・ニッポン』を歌い続け、試合が終わればカメラ片手に選手へ近付こうと走り寄っていく様な姿を見せられると、「そうじゃねーだろ!!」と言いたくなる気持ちも分かるんです。でも我々がそうであったように、今、新しくスタジアムに足を運んでいる層も、あの空気に少なからず感化されている筈なんです。サッカー観戦の原風景として、刻まれるものがある筈なんです。

“コアサポ”と呼ばれる層も、“ミーハー”と言われる層も、“サッカー”という1点に於いてのみ、スタジアムでは確かに繋がっている筈なんです。双方から歩み寄る努力を止めるべきでないし、選手達は例え敗れてしまう事はあっても、観戦した者が何かを感じ取れる、また観戦したいと思わせてくれるプレーをピッチで披露して頂きたいものです。